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がりゅうさんのサイキックミラクルブログ

イタリア(EU)の運転免許証への書き換え ~ACI編~

前回のあらすじ

shingaryu.hatenablog.com

 

上の記事を書いた時点ではその後はただ待ってるだけで(コンサルが適当に処理してくれて)本物の運転免許証が家に郵送されてくるのかと思っていたが、どうも違うらしい。

前回までの手続きでは運転免許証の申請に必要な書類が揃っただけで、最後に

地域のACI (Automobile Club d'Italia) で本人同席のもと申請をしないといけないと。

 

※このAutomobile Club d'Italia は日本語に訳すとよく「イタリア自動車クラブ」と呼ばれるのだが、なんかしっくりこない。クラブって…

陸運局か免許センターみたいなものだと思っています。

 

(事前準備)

今回はその場で書く形式の書類が多かったのでコンサルの方もそんなに書類は用意してないと思いますが、予約は取ってくれていたはずです。

 

(当日)

午後ぐらいにコンサルの方とACI(トリノ)で待ち合わせ。

ACIの外観はオシャレな服屋みたいな感じ。

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日本の免許センターとはちょっと違うところかもしれない。学科や実技の試験場が併設されてるわけでもない。手続きを待っていた利用者は4~5人くらいしかおらず、静かな雰囲気。

番号札で順番を待ちます。

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~申請手続き~

言われるがままに書類を出したり書いたりしていただけなのでだいぶ漏れがあると思うが、だいたいこんな感じ。

・パスポート(コピー)の提出

・滞在許可証(コピー)の提出

・日本の運転免許証の翻訳(前回記事で取得申請までしたもの)を提出

・certificato storico di residenza の提出

・申請書(多数)に個人情報を記載、署名

・滞在許可証のコピーが本当に本物の滞在許可証のコピーですよと宣言する書類の署名

・COVID-19に現在かかっていないことを宣言する念書の署名

 

~別室に移動~

・健康状態の申告(直近で重篤な心疾患、外科手術の経験がないかどうか)

・Carta d'identitaの提示

・簡単な視力検査

・視力検査診察代の支払い(30ユーロ)

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※視力検査表がヨーロッパ式のこれなのでちょっと面白い。片目を隠すアレが、自分のときはなぜかなかったので、先ほど手渡したCarta d'identitaで片目を隠しながら進行した。

~支払い、最終確認など~

・申請料金の支払い(106ユーロ)

・日本の運転免許証の提出

・受領証(ricevuta)の受け取り

 

最後のこのステップで、申請者は大きなものを失い、代わりに大きなものを得る。

そう、日本の運転免許証は一時的に没収されるのである!

といっても日本に帰ったあとに一から免許を取り直しになるわけではなくて、免許証の原本のみが一時的にイタリアの該当機関にお預け状態になる。

問題になるのはおそらく日本に一時帰国したときに有効な免許証が手元にないことで(この場合は単に免許不携帯になるのか?)、イタリア側で国際免許証を発行して日本で運転することになる。大変そう。

 

そしてその代わりに画像のようなricevutaを受け取る。これが重要である理由は、

「発行日から30日間の間は、このricevutaを有効な免許証の代わりとして使用できる」からである。つまり実際の免許証が届くまでの間、しばらくはこの書類を携帯していれば通常通りイタリア国内で運転ができる。

ちなみに免許証が届くのは1~1.5ヶ月後らしいです。微妙にはみ出してるじゃないか。

 

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合計の所要時間は1時間ほど。

このブログで書いた通り単に事務手続きだけでイタリアの免許証が手に入るわけですが、これができるのは日本を初め数少ない国々の出身者のみです。(海外移住してる人たちは)日本に生まれたことを感謝しましょう。 

これで後は本当に免許証の到着を待つだけになった。

早く届くといいな。

 

 

 

おまけ: 免許区分について

前回記事でちょっと触れた

「日本の免許区分がイタリア(EU)の免許区分にどのように変換されるのか」問題だが、今回でたぶん結果は出た。

・日本: 普通二輪免許・準中型免許5t限定免許(旧普通免許)

・イタリア: A1免許・B免許

 

領事館で取得した翻訳には「A・Bタイプの免許を申請する」というような書かれ方をしていて、特に"A"についてこれが包括的なA区分(自動二輪)という意味なのか実際のA免許(排気量無制限)という意味なのかよく分からなかった。

 

その場で質問したところ、どうやら日本の免許区分からイタリアの免許区分への変換テーブルが存在するようである(見せてもらった)。

うろ覚えではこんな感じ。

大型二輪→A

普通二輪→A1

小型二輪→(なし)

原付→(なし)

 

この変換テーブルがどのレベルで作成されたものなのか分からないが、少なくともトリノACIでは日本の普通二輪免許はA1区分に変換されるというきまりであるらしい。

A1区分は125ccまでしか乗れない免許なので悲しい…

ただ、よく見ると小型二輪限定免許(125ccまで)に至っては全くなかったことにされてるのでなかなか厳しい。ほぼピッタリA1区分に対応するのに。

 

教訓としては、海外移住後にバイクに乗りたい人は日本で大型二輪免許を取得しておきましょう!

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追記: 人づての情報ではあるが、自分と同じ条件でA免許が付与された人もいるらしい。おそらく海外によくある「担当者によって対応が違う」例で、上述の変換テーブルを知らない担当者に当たったのだと思うが、つまるところ運ゲーである。

 

参考:

GIAPPONE - Documenti necessari per richiedere la conversione della patente di guida estera